小野次郎 公式ブログ『ジローのおしゃべりサロン』

霞が関、総理官邸&永田町のすべてに精通する小野次郎のつぶやきとため息

伝家の宝刀

定額給付金の再議決は、小泉元総理の問題提起によって3月にずれ込んだ。日程を遅らせるだけでなくて、国民のために与野党が歩み寄って、一つの案を提示する努力を尽くさなければならない。したがって、再議決に対する私の対応は、依然、「熟慮中」。

それでも、なぜ再議決に「異」を唱えているかは説明しておきたい。党執行部から流される「給付金の再議決を正当化する理屈」には、説得力を感じない。

その第一、「きちんと党内手続きを経ているので(再議決も)問題ない。」

だが、党内手続きは、あくまでも国会提出時の手続き。提出後の、衆、参両院における議論を踏まえ、その間の国民世論の動向にも配慮して、最終結論を出すのが本来の民主主義の筈。両院に於ける国会審議の意義自体を無視した考え方は、慎むべきである。

第二、「すでに一度、関連法案に賛成しているから今さら異論を言うべきでない。」

だが、今問われているのは、単純に給付金に賛成か反対かではない。きちんと衆・参両院を通る内容なら、私だって反対ではない。衆議院は通過したものの参議院で否決された議案について、改めて一院における多数の力だけで押し切ることが政治的に妥当かどうか問われている。与党議員も1月の段階で「白地委任」したとの弁解は許されない。国民との関係の中で、議員一人ひとりの現時点における認識が問い直されている。

第三、「再議決権に用途の限定は無く、どんな案件についても使える。」

確かにその通りだが、忘れてはいけない。与党は、前回総選挙の大勝によって初めてこの権限を獲得した。再議決の権限は、国民から授かった「伝家の宝刀」だ。しかも、4年前の時点では、参議院でも与党が多数を占めていたからこの再議決権は問題にならなかった。皮肉なことに再議決権が注目されたのは、野党が過半数の議席を獲得した参議院選挙後のことである。

外交や安全保障の課題のように、国家として「右か左か」どちらかを選択しなければならない場合もあるが、定額給付金は、そのような性格の問題ではない。(4年前の)民意によって授かった「伝家の宝刀」で、(2年前の)民意を代表する参議院の主張を「スパッと」切り捨ててしまって良いのだろうか?

第四、「既に国民の間に支給を待ち望んでいる方がいるから、再議決で成立させるしかない。」

元々、政府がお金を配るというのだから黙って受け取る国民が殆どだろう。問題は、2兆円という大きな予算について、国民は他にもっと有効な使い途があると考えている。給付金について国民の間では効果が期待できないとの評価が定着してしまった。経済効果を上げる主体となる国民の間に、理解も支持も広がらないまま実施すれば、官僚がこしらえた経済効果の見通しも「机上の空論」に終わってしまう。

国民の前に一つの案を提示するため、与野党が歩み寄ることを最後まで期待する。政府・与党は、一人や二人の議員の問題提起など「聞く耳持たず」に、再議決を断行することは可能だ。しかし、参議院の主張を無視し、党内からの諫言も聞き入れず、「伝家の宝刀」で自らと国民とを繋ぐ「モヤイ綱」まで断ち切ってしまえば、繋ぎ止めるものが無くなった政権はどこへ流されて行くのだろうか。

「ただ今、考え中・・」

う~ム、[3000オーバー]と表示して振り切れたままの「拍手」カウンター。「拍手」ページを覗くと、2月15日夜現在「拍手」は4000を超えている。「総理、それはないでしょう!」をアップした時点では想像もしなかった反響の大きさである。
「次のブログを早く載せたい、今ならきっと大勢が読んでくれる。」と欲をかくものの、いざとなると言葉が浮かばない。もっと踏み込んだ内容を期待する向きも多いだろうが、支持者、友人たちは踏み込みすぎを心配する。今度は、マスコミや同僚議員だけでなく、野党や「官邸筋」だって気に掛けているに違いない。

マイ・ブログは、2007年暮、「つぶやきジロー」の名称で立ち上げ、1年後現在の「ジローのおしゃべりサロン」に模様替え。その中には、今回の「総理、・・」の他にも色んなジャンルが含まれている。
「まいったなぁ。本当に参った。」考え過ぎて頭が回らない。次のブログを捻り出すまで、ちょっと時間が掛かるかも。

「お茶を濁す」わけではないが、その間、暇のある向きは、ここに並べる既発表ブログを見に行って頂けると嬉しい。
国会改革の目的
国会改革の内容
消費税引き上げ法制化に反対!
消費税引き上げ法制化(その2)
定額給付金、2兆円の配り方
KYな政治防止策。閣議を多数決制に!
国会の「ムダボ」解消を!
国会の「会期」をなくせ!
新たなリーダーに期待する!
「チェンジ日本、チェンジ自民党」宣言
小泉さんってどんな人?
「ねじれ国会」にも良いところあり!
ドアの隙間から秘書官は見た!?

見ていただければ、12日の「小泉発言」の「ポイント」が予告されていて、興味深い筈。


総理、それはないでしょう!

「まさか!」5日夜、自宅でニュースを見ていて、飛び上るほど驚いた。衆議院予算委員会での麻生総理と民主党議員とのやり取りである。郵政民営化決定当時の総務大臣が、「オレは、民営化に反対だったから、民営化担当からはずされていたことだけは記憶に留めて欲しい」と、質問者に懇願している。

見たくないものを見てしまった気がする。郵政民営化が争点となった2005年の解散・総選挙の後、現在に至るまで、総理は三人代わった。しかし、これらの政権を選び出した権力の母体は、常に前回総選挙で与党が得た国民からの大きな支持にある。そして三回の総裁選挙に毎回出馬して、やっと誕生したのが現総理である。その間、いずれの機会にも、今日の発言内容を公然と訴えかけた形跡はない。

党内の総裁選挙で一国の総理を交代・選任する以上、総理総裁に選ばれる資格として、総選挙での与党に対する国民の支持を継承する者であることが前提である。このことをご本人はご理解できているのだろうか?

一般の国会議員の場合なら、今日の発言も、「内心の表明=独り言」位の説明で通るかもしれない。しかし、民営化の検討段階から常に深く関与し、三度の総裁選出馬を経て一国の総理総裁にまで上り詰めた方の言動である。わずか4年前の国策の決定に関して、今になって、「実は反対だった」と言い始めたのだ。これから国民が、為政者の言動を信じることは一層難しくなるだろう。

衆議院議員が国民の審判を受ける次期総選挙も、確実に数カ月以内に迫っている。政治的リーダーに対する信頼がくずれるなか、「党」という看板に頼って多くの有権者の信頼を繋ぎとめることは難しい。結局、個々の政治家が自己の政治的信念と国家の危機に挑む決意について、有権者の信頼を得られるかどうかに係っている。

その意味で、国家の重要な課題に対しては、これからも、自分の立場を率直に明らかにしようと思う。

国会改革の内容

今、僕の頭の中にある国会改革の項目を並べてみる

(1)両院議員定数の削減(半減、30%減など)
(2)衆・参統合して一院制化
(3)歳費大幅削減(他に歳費の日割り計算、欠席日割減額など)
(4)立法事務費(国会)・政党助成金(総務省)の整理合理化
(5)会期制廃止による通年国会化と会期不継続原則の廃止
(6)協議の成案を得られる両院協議会の構成と運営方法
(7)各常任委員会定数の総計を総議員数以内に削減
(8)施政方針演説など両院同一行事の統合
(9)法制局、衛視、議員宿舎など両院事務局・施設の統一

1月27日には、「税金の無駄遣いを一円たりとも許さない若手の会」でこの問題を協議。2月末までに提言をまとめ、党改革実行本部(武部勤本部長)に提出して、党機関による正式検討を求めることを決めた。出席議員9名:小野次郎、牧原秀樹、篠田陽介、近江屋信弘、清水鴻一郎、藤田幹雄、徳田毅(以上、衆)、山本一太、丸山和也(以上、参)

短い議員経験だが、特に、国会議員の数は少なくて良いと思う。数合わせに過ぎない議員は不要。法律と予算の裏付けを伴った政策立案能力を有し、官僚と渡り合えること。プラス地域格差、社会階層そして国際情勢に関するバランス感覚を持っていることが必要条件。議員総数が少ない方が、与野党の歩み寄りも容易になる。「ねじれ国会」下でも、大多数の国民から受け入れられる政策を打ち出すことは可能だ。

国会改革については、これからも積極的に発信していきたい。

国会改革の目的

日本は、今、不況の真っただ中。人員整理の波は、正社員にまで広がっている。ボーナスが支給されないケースや、給与引き下げの動きも出ている。

支援を求める声が大きくなる中、税収も減るから、政府財政は大ピンチ。2010年代初頭にプライマリーバランスを回復する財政再建の目標も、政府は達成を諦めた。

だが、不景気の出口も見えない時に増税を議論することは難しい。その前に取り組むべき課題がある。既得権化している霞が関各省庁の予算に切り込んで無駄遣いを止めさせる事だ。国家財政と民間の状況を考えれば、公務員の待遇も見直すべきだ。

そのためにも、政治家が率先して国会の経費節減に取り組む必要がある。毎年数十兆円の予算を使う官僚機構と比べれば、国会の規模は比べものにならないほど小さい。それでも彼らに強烈な改革の刺激を与えることができる。
 
また、2年前に衆・参が「ねじれ国会」になってから、国会は、会期ごとに紛糾してなかなか前に進まない。与野党双方が相手方の戦術を批判するが、どんな状況下でも国家と国民のために、法律・予算など着実な成果を挙げることが国会の使命。具体的成果を上げられないなら国会議員も不要だと言われかねない。

「ねじれ国会」下でも政策決定の成果が上がるように、国会運営の効率化・合理化を図ることも、待ったなし。国会改革の二つ目の意義はここにある。