小野次郎 公式ブログ『ジローのおしゃべりサロン』

霞が関、総理官邸&永田町のすべてに精通する小野次郎のつぶやきとため息

国家備蓄を活用して冬の灯油確保を

 暑い日が続く中、洞爺湖サミット、内閣改造人事から北京オリンピックへと、ニュースは新しいものにどんどん変わっていく。高校野球・夏の甲子園も開催中だが、今年はオリンピックの方に話題を持っていかれている。しかし暑さの中で、冬の暖房に必要な灯油の値段が高騰していることは、あまり騒がれていない。「オール電化」ではないまでも、暖房の主役は電気とガスになりつつあるが、灯油には割安感があり、また少量買いも可能なので、庶民にとっては依然無くてはならない存在だ。その灯油が、例年に比べて2倍以上に価格が上がっている。需要期には、更に値がつり上がる可能性がある。重油価格が高騰していることにともなう現象だが、ガソリンや事業用燃料などの場合と違って、政治や行政に緊急対策を求める「旗振り役」が見当たらない。需要が冬季、又は寒冷地に集中するせいもあるだろう。しかし、何より、政治力を持った「関連業界」というものが、灯油の場合には存在しないためではないか?僕としては、生活者重視の政治をめざして、消費者庁の設置を進める政府に、寒い冬を迎える前に「市民」、「庶民」の生活に直結する灯油価格の高騰に対する緊急対策を講じるよう求めていきたい。

 これまでの暖房用灯油に関する支援策は、2種類あった:一つは、生活保護費で冬季間暖房代見合いの加算をする(厚生労働省)。もう一つは、それ以外の生活弱者に対して、地方公共団体が灯油代に対する補助を実施する場合、国が必要経費の半額を負担する(総務省・特別交付金)。しかし、いずれも間接的で、灯油の現物提供を確保する手段とはなっていない。諸物価が高騰している最中では、加算された生活保護費を食費など他で使ってしまうことが多いだろう。それ以外の補助策も、対象世帯に条件がある上、事前の申請を面倒くさがるか、事後の償還を待ちきれなくて灯油代の出費を惜しむ人も多かろう。近年、一人暮らしの高齢者などに餓死する人が出て胸が痛むが、今年の冬に、灯油を買えなくて凍死する人を出してはならない。

 一方、これまでも、今回の石油価格高騰に対する緊急対策として、国家備蓄、更には民間備蓄の石油を国内に供給して、価格安定化に活用すべきとの議論がされてきた。しかし、基本的に今回の問題は、石油が不足している為ではなくて、市場で国際石油価格が高騰していることに原因がある。備蓄の量も限られているから、最終用途に近い石油流通の「下流」で備蓄分を国内市場に供給しても国際石油価格と長期間対抗することは所詮難しいと思う。備蓄分を活用するとすれば、現実に不足する分野に、市場価格と関係なく石油製品の現物を供給する場合である。生活弱者、生活困窮者に冬の灯油を提供する施策には、国家備蓄、民間備蓄を活用することが十分可能だと考える。地域により、基準的な世帯で一冬に必要な灯油の量は計算できるだろう。凍死をまぬがれる最低量は、「灯油券」として希望する世帯に配布すれば良い。生活困窮者の家庭用暖房に使用する灯油を賄うくらいなら、備蓄分で十分可能な筈である。備蓄されているのは重油の状態だから、灯油に精製する過程が必要だが、備蓄分を引き当てにして生活弱者に直接灯油を提供できる。僕のアイデアは以上だが、当然法改正も必要だし、それ以前に詰めなければならない問題も多い。いずれにしても、寒くなる前に、有効な暖房用灯油緊急対策が取られる様、同僚議員とも協力しながら政府に働きかけたい。

コメント

国家備蓄は何のためにあるのか

私は国家備蓄を使うことには反対です。備蓄というのは非常時、たとえば、日本のシーレーンが封鎖されたり、タンカーがテロリストに襲わるなどして供給が断たれたときのものだからです。

口はばったいようですが、灯油券などはその場しのぎにしかなりません。寒冷地に住んでいる方には、灯油を使わない暖房器具を購入してもらう方が良いと思います。

生活重視を打ち出すのは構いませんが、何でもかんでも補助を出すのはバラマキと変わりません。

  • 2008/08/14(木) 00:19:21 |
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  • 半助 #AIlHpmOk
  • [ 編集 ]

安易な議論

灯油価格が高騰しているなら、灯油を使わない暖房を買えばいいというのはあまりに残酷ではないでしょうか。

ガソリン代が高いなら、ガソリンを使わない自動車に変えれば解決ですか?

額の大小こそあれ、生活に直撃した問題にかわりはないはずです。
どちらにせよ安易な結論は避けるべきではないでしょうか。

  • 2008/08/15(金) 18:53:41 |
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